コラム・現場だより
現場だより

24時間お話したい。

今回の受講生は海を渡って日本のビジネスマナーを学びたいという 外国の自動車会社15名の 中堅エンジニアグループでした。 目的は 日本のビジネスマナーを学ぶことにより、日本のビジネスマンと上手にコミュニケーションをとりたい、日本のビジネスマンに仕事以外でも多くのことを学びたい 日本の優れたサービス部分を自社に取り入れたい」という要望でした。

一行が来日して 通訳と事前打ち合わせをしたのが、セミナー前日の 夜10時です。 若いほっそりとした 女性通訳でしたが、夏休みは1日もとっていないという みかけとは違うタフな知的女性でした。

2時間をかけて 打ち合わせをした後、原稿をもって彼女がホテルを後にするときに、「不安もあるけれども もう一度専門用語をチェックして、一生懸命いたします。」という誠実なことばを聞くことができました。 それを聞いて 何と良いパートナーと仕事をさせていただくのだろうかと思いました。仕事は1人ではできないものです。

小さなことは 多少のずれもあるかもしれない。しかし目にみえない下準備が多く必要な仕事において 双方がその気になり、仕事を成功させようと努力をするのと 「適当にいきましょう。」というのでは 最悪の場合には 大変なことになりかねません。

当日のセミナーは  和やかの中、歯切れの良い通訳、良質のホテルの会議室、異国でのリラックスムードと条件がそろい、 仕事においてのプライドや情熱、笑いも想定外の質問も活発です。私も彼女も冷や汗をかくことなく、 修了することができました。 受講生の中から 「24時間お話しをしたい 」という 気恥ずかしいほめ言葉をいただき、 「私も24時間 皆と会話をしたい」と応え これから自動車工場見学に向う 彼らに手をふりました。異文化での ビジネスの成功を祈ります。

関口 泰子